香水にまつわるエトセトラ
これまでなんとなく惰性で買い続けてきた香水が溜まりに溜まり、置き場に困り始めたので、思い切って断捨離を試みた。
無事にスペースがそこそこ空き、今後の香水の買い方についてよく考えた。
これまでは、ルカ・トゥリン氏とタニア・サンチェス氏共著の有名な香水の本を読み、気になるものを海外旅行(主にヨーロッパ)に行った際に実際に嗅いでみて、いいなと思ったら場当たり的に購入していたが・・・まずヨーロッパの湿度と気温は、日本のそれと全く違う。
特に日本の夏は湿度も気温もかなり高く、香水をつける前に注意を払わなければならない。「今日も蒸し暑くて、ゲランのアクアアレゴリアしかつけられないな・・・」っていう日ばかりだ。
さらに購入したときはいいと思ったものでも、実際に自分がつけ続けていると何か違和感がある。そういったものはデイリーに使用できないので、残り続けて・・・最終的には断捨離の対象になる。
こんなことをいつまで続けるのだろう・・・
そこで色々とネットで検索したところ、香水のイメコンなるものを発見した。自分のイメージと好きな香りに合わせて、香水を3つお勧めしてくれるサービスだ。
お願いしたところ、私は「グリーンノート」の香りがもっともイメージと合致するらしい。お勧めしていただいた香水のムエット(香料試験紙)を嗅ぐ。
1つは、ちょっと甘くて使いこなせない・・・。10歳くらい若ければありだったかもしれない。あと2つはいい感じ。サンプルを取り寄せて実際に使ってみよう。サンプルを試したところ、1つは父親が長年愛用しているコロンにどことなく似ていたので、フルボトルの購入には至らなかった。もう1つはフルボトルを購入した。ミヤシンマの”Feuillage vert”だ。
地方民なのでネット通販で購入したら、なんとパリから届いた(てっきり阪急梅田あたりから国内配送で届くのかと思いきや!)。あの悪名高いLa Poste経由だったのでなかなか届かなかったが、CSの方がかなり親切で助かった。待てど暮らせど届かなくて、何語で問い合わせりゃいいのか?と悩んだ結果、件名を日本語で、本文を英語で問い合わせたが、回答は英語で返ってきた。これがフランス語だったらまぁまぁ死んでた。ミヤシンマの他の香水のサンプルもいくつかつけてくださって、どれもかなりいい感じだ。
というか、今更だけど・・・、もしかして高い香水はどれもいい感じなのでは?
これまで日本だろうが海外だろうが、私が購入していた香水はどれもアクセスしやすくて、街の香水ショップやデパートで買えるものばかりだった。一方でミヤシンマパルファンは、大都会のデパートの香水コーナーや、高級セレクトショップじゃないとたどり着くことができない。これまで私は「ムスクやオゾン系の香水が苦手」だと思っていたけれど、これは案外思い込みなのでは・・・
私はもともとチーズが苦手だったけど、イタリアに1年くらい住んだ結果、カビが生えているチーズも平気で食べられるようになって帰国したものだ。いわゆる「本物の」香料なら、どれも苦手意識を持つことはないんじゃなかろうか・・・
これがニッチフレグランスとの出会いだった。すごく深い沼に足を踏み入れてしまった気がする。
折しも休みの日に「香水作り体験」を経験し、ラベンダーハイアルトという素晴らしい香料を初めて知った。ラベンダーってこんなにもリラクゼーション効果があったのか!と感動した。これはラベンダーの香水を手に入れたいなぁと思い、またまたネットで色々と検索した。
ルカ・トゥリン信者の私がたどり着いたのは、Caldey Islandの”Lavender Water”だ。
どうやらCaldey Islandというイギリス、ウェールズの南にある某小さな島で生産している香水らしい。公式サイトで意気揚々と購入しようとした、が!なんと配送はイギリス国内のみ・・・。むむむ、海外にも発送している卸はなかろうかと探したところ、日本に配送してくれるショップは見つけたのだが、送料が100ポンドもしやがる。
いや、高くね?いや、確かにアルコールを含むFlammable goodsであることは知っているよ。あたいだってこれでも物流業者に勤めるOLなんだぜ。
この送料はもう少し抑えたい、そこでイギリス国内の転送業者(危険品の取り扱い有)をあたってみる。
某大手転送業者が危険品も取り扱っているとのことで、そこに依頼した。見積価格は75ポンドほどだ。25ポンドの節約になった!
と思いきや、何やら危険品梱包というのを施したら、なんかm3が倍になったそうで、結局約120ポンド請求されてしまった・・・。ええ・・・(困惑)。あんなに英語でやりとりしたのに・・・。なんという無駄遣いを・・・。
いずれにせよ、Lavender Waterは近いうちに届くはずなのでとても楽しみ。転送業者は、うむ、当分お世話にならないと思う。
つまりここ最近フルボトルで購入した香水は、上述の”Feuillage vert”と”Lavender Water”の2点。このほかにもサンプルサイズで試したものがあるので、備忘録としてまとめておく。
・Mendittorosa “Le Mat”/”Sogno Reale”/”Nettuno”/”Sirio”
⇒”Sirio”はフルボトル買う候補に入ってる。ルカ・トゥリン氏大絶賛の”Le Mat”は複雑すぎてちょっと使いにくい
・PENHALIGON’S “ジュニパースリング”
⇒人工的に作ったボンベイ・サファイアの香り。期待してたけど、うーん?
https://www.penhaligons.com/uk/en
・L’ARTISAN PARFUMEUR “イストワール ド オランジェ”
⇒バブのゆずの香り。すごくいいと思う。フルボトル買おうかな
https://www.artisanparfumeur.com/en-gb/home.html?fc=1¤cy_code=GBP
・ミヤシンマ “ゆき”/”KIMONO HINOKI”/”KIKYO”
⇒”ゆき”は使いやすそう。あと2つは使いこなせない多分・・・
・アクアディパルマ “Arancia di Capri”
⇒爽やかで素敵だけど15分で飛んでしまう。アランチャ(イタリア語でオレンジ)は儚い
新型コロナが少し落ち着いてきたので、近いうちに大都会こと大阪に行く予定(顔にタトゥーをいれるよ)。そこでサノマ、パルファンサトリ、メゾンフランシスクルジャンなどを実際に嗅いでみようと思う。
梅田のおススメグルメを数年前まで大阪に住んでいた友人に聞いたら、「梅田はちゃんとした人が行く街やからなぁ」と途方に暮れてしまわれたのを見て軽くビビる。私としては新宿・渋谷くらいの街をぶらぶら買い物しよ~って感じだったのだけど、ちゃんとした人が行く街ってことは・・・、東京で言うところの丸の内・日比谷・銀座あたりでしょうか。梅田をぶらぶらするの人生で初めてなんですけど、すでに怖いよ。ICOCAを忘れないようにしなければ。